柿渋と和紙


柿渋と和紙 一閑張り・一貫張リ

一閑張りは昔から日本人の日常生活の中で、緑茶入れや衣類入れ書籍入れ等幅広く愛用されていました。今では癒し系和風インテリアグッズとして人気があります。最近では、趣味で一閑張り作りを楽しんでおられる方が増えています。そんな一閑張りに付いて間単に説明します。

 

一閑張(籠と皿) 柿渋と赤ベンガラ塗り

竹篭に和紙を貼り、その上から柿渋を塗った物を一閑張りと言います。その製法には色々とあり、更にその上から漆・ベンガラなどを施す方法をあります。

名前の由来には諸説あるようですが、一般的には農家の農閑期の閑な時に作られることが多かった為に、この名が付いたと言われています。又、大変に丈夫な為に一貫目の重さににも耐えられるということから一貫張りと呼ばれる地方もあるようです。

一閑張りの作り方

1)竹篭の用意(籐製品・空箱・プラスチック製品)

本来なら竹篭を編むところから始まるのですが、これは素人にはなかなか難しいですので、市販の竹篭を利用します。最近では100円ショップで外国製の竹篭が手に入ります。

シンプルなデザインの物の方が簡単です。尚、籐製品・空箱・プラスチック製品を利用しても結構良いものが出来上がります。

2)和紙と糊を用意

和紙は浸透性の良い良質の厚めの物を使用して下さい。墨で書いた昔の古い書物などを利用される方が多い様です。糊は市販の物で大丈夫です。

3)和紙を小さく切る

和紙を小さく切った物を貼り合わせて行きます。 (竹篭の大きさにもよりますが、4~5cmX10~12cm程度)

一部が重なる様に貼っていきます。空気が入って紙が浮かないように注意して下さい。特に角や曲線の部分には十分留意して下さい。

 

こんな感じに貼っていきます

 

4)乾燥

和紙を貼り終わったら十分に乾燥させて下さい。又、上から字や絵を描いても面白いです。

5)柿渋を塗る

十分乾燥させたらいよいよ刷毛で柿渋を塗ります。好みの色合いに合わせて柿渋を塗る回数を決めて下さい。

柿渋は後でじっくりと発色してきますので、時間を掛けて色合いを見極めて下さい。直射日光に当てると早く発色します。

6)乾燥

乾燥させれば一貫張りの完成です。